公開されている「えひめAI」の作り方では、原料として、納豆、ヨーグルト、ドライイースト、砂糖、水道水です。
発酵資材ととして、納豆、ヨーグルト、ドライイーストの3種類です。
納豆は納豆菌、ヨーグルトは乳酸菌、ドライイーストは酵母菌の種菌のために使用します。
八尾青山町キッチンファームは、乳酸菌の種菌としてカゴメのラブレを追加しています。
カゴメ ラブレはヨーグルトの乳酸菌が動物性なのに対し植物性といわれているからです。
八尾青山町キッチンファームでカゴメのラブレを利用する理由をまとめてみました。
ラブレの持つ植物性乳酸菌の特徴
乳酸菌には、乳製品からつくられた動物性乳酸菌の他に、野菜や豆からつくられた植物性乳酸菌があります。
動物性のものを発酵させたのが動物性、植物性ものを発酵させたものが植物性というわけですね。
動物性乳酸菌は、牛乳など栄養分が豊富な環境で育つものが多いですが、植物性乳酸菌は漬物のように塩分や酸分が多い貧弱な環境で育つています。
植物性乳酸菌は、過酷な環境で生きぬく力の強い菌といえます。
畑の土壌には植物残渣がたくさんあるので、動物性乳酸菌よりも植物性乳酸菌の方が適していると考えて、植物性乳酸菌をうたっているカゴメのラブレを使っています。
ラフレは、京都の漬け物「すぐき」から見つかった
日本では古くから植物性乳酸菌を利用して味噌や納豆、漬け物などをつくってきました。
漬け物の名産地である京都で、すぐきの漬け物があります。
上賀茂地区周辺で栽培されているカブに似た「すぐき菜」を保存するために、塩漬けにして発酵させた漬け物です。約200 年前から京都で親しまれています。
京都のおみやげによくいただく漬け物です。
カゴメのラブレの菌は、このすぐきから発見されたそうです。「ラクトバチルス ブレビス(Lactobacillus brevis KB290株)」というのが正式名称。
漬物を作る際には塩が必要ですね。漬けた野菜を乳酸発酵させるためです。八尾青山町キッチンファームで「えひめAI」を作る際には粗塩を加えています。糖蜜の原料は、さとうきびですのでさとうきびを、粗塩で漬けているようなものですね。糖蜜にも植物性乳酸菌が付いていると見ています。粗塩はミネラル豊富ですので、土壌のミネラル補給にも役立っているはずです。
まとめ
八尾青山町キッチンファームでカゴメのラブレを利用するのは、元が植物性乳酸菌ということからです。
発酵資材は農薬のようにすぐに効果がでるわけではありません。
少しでも、野菜の育つ環境を整えることが、野菜が元気に育ち、農薬の使用を減らす農業の道だと考えています。