土壌へ有機物を投入することで土づくりができます。では、どんな有機物を投入するか。
八尾青山町キッチンファームは、手づくりの堆肥を投入しています。
身近にある、落ち葉、わらなどです。
もちろん、市販の堆肥もいいのですが、自分で納得のできる堆肥を畑に投入するのが一番安心です。
堆肥は、落ち葉、わら、家畜のふんなどの有機物を、微生物の力で分解・発酵させてつくります。土壌改良のための資材で、肥料とは違い、植物に直接栄養分を与えるものではないとみています。
堆肥は土壌の物理性、化学性、生物性を向上させるために投入します。簡単に言うと土をフカフカにするためですね。
ですので、肥料とは別のものと考え、野菜栽培には堆肥に加えて、肥料も投入する必要があると考えています。
八尾青山町キッチンファームのわら堆肥の作り方を紹介します。
わら堆肥の特徴
稲わらに米ぬか、石灰窒素などを混ぜ、発酵させて作ります。植物性堆肥で土壌改良効果が高いのが特徴です。稲に多く含まれるケイ酸が、野菜の病害虫に対して強くすると言われています
わら堆肥の作り方
材料
稲わら
もみ殻
ぬか
石灰窒素
納豆菌強化えひめAI
竹酢
石灰窒素はなぜ使う?
石灰窒素は、肥料としても農薬としても登録があり、肥料と農薬の一石二鳥の効果が期待できるという珍しい資材です。
石灰窒素の主成分「カルシウムシアナミド」は、土壌中の水分と反応すると農薬としての有効成分「シアナミド」に変化し、除草・殺虫・殺菌に効果を発揮します。
堆肥を作る際にコガネムシの幼虫を退治してくれます。
石灰窒素は、農薬として作用した後に肥料としても働きます。効果が長持ちする緩効性の窒素肥料なので、わらなどの有機物が発酵する際に不足する窒素成分を補います。また、土壌の酸度(pH)をアルカリ性に傾ける矯正資材としても有効です。
石灰窒素の窒素成分は土壌から流亡しにくいので、地下水や河川水を汚染するリスクも抑えることができます。
わら堆肥の作り方手順
稲わらを枠の中に敷き詰め、もみ殻、米ぬかをまき、水をたっぷり注いで足で踏みかためます。納豆菌強化えひめAIと竹酢も投入します。水は踏んだときにしみ出るくらい、たっぷりとまきます。20cmほどの高さにし、更に同じ作業を繰り返します。ワクの上縁まで積み重ねていきます。最後に、雨が入らないようにビニールで全体を覆います。
1か月に1回を目安に、フォークで全体を切り返します。これは、微生物が活動するのに必要な酸素を供給するための作業です。内部の温度が上がり、湯気が上がります。微生物が働き発酵がうまく進んでいる証拠です。
まとめ
わら堆肥は、土壌の排水性、通気性、保水性や保肥性を高めるため土に混ぜ込むことによって、ふかふかな良質な土質に改良します。
稲わらが手に入りやすい方は、ぜひわら堆肥を作ることをお勧めします。
わら堆肥は、野菜の病害虫に対して強くすると言われています。健康野菜を育てるには大変有効な資材になります。