赤しそは育てやすく、しょうがや梅干しの色付け、しそジュースなど重宝する野菜です。
梅の実が熟すころに梅干づくりをしますが、季節感がありますね。
赤しそは、葉だけでなく穂、実、種、茎とすべて利用することができ、たいへん便利な野菜です。八尾青山町キッチンファームの育て方を紹介します。
目次
赤しその栽培方法・育て方のコツ
赤しその種まきは3月下旬
赤しその種まき
赤しその種まきは3~5月が適期です。八尾青山町キッチンファームでは3月下旬に種まきトレーに播きます。
基本的な八尾青山町キッチンファームの種まきはこちらを参考にしてください。
種まきの前日に一晩水につけておくと、発芽しやすくなります。
筋まきにします。発芽には日光が必要なので(光好性種子)、砂を被せる時は薄くすることが大切です。
水をたっぷりやり、新聞紙を24時間かけておきます。
発芽までは日にちがかかります。約2週間でしょうか。発芽までの間は、土が乾燥しないように水やりを忘れないようにします。
発芽してからは、土が乾燥してから水やりをします。
寒い地域では、種まきの後に、南の窓際の陽の当たるところにおいて管理すると発芽しやすくなります。
赤しその栽培管理
移植
本葉が2枚出てきたら移植します。
株間30cmで2株ずつ移植します。植え付けたらたっぷり水をやります。
赤しその株が、下の写真↓程度に育ったら定植します。
水やり
赤しそは多湿を好む野菜です。
種を播いて発芽前の間と、移植して根付くまでの間は、乾燥しないように水をたっぷりと与えることが重要です。
しっかり根付いた後は、あまり手間がかかりません。
地植えの場合は、日照りが続き乾燥した場合のみで充分です。夏場は気温の上昇による乾燥が激しくなります、注意が必要です。
追肥
植え替えの時に元肥などをしっかり施しておけば、追肥の必要はありません。
生育が悪く、追肥が必要だと感じたら、1~2週間に1回の割合で、ぼかし肥料を水で薄め2週間ほどおいたものを適宜与えます。
葉に元気がない、葉が黄色っぽくなるなどの症状がでてきたら、追肥を考えます。
赤しその収穫量を増やすために、摘心をします。赤しそが株元数えて3~5節成長したら、5節目を摘心します。摘心することで、わき芽がどんどん伸びてきます。1株が大きく成長し収穫量の増量につながります。
赤しそに発生しやすい病害虫
赤しそは丈夫なので、基本的に病害虫の心配はそれほどありません。
葉が茂るころに背負いバッタが来ます。それほど多くかじられるわけではないので放っておきます。
まれにアブラムシが付くことがあります。肥料の遣り過ぎですね。
元肥中心にして、追肥はやむを得ない時にだけにします。収穫期前に病気にかかることがあります。病気が出た株は直ちに抜き捨てます。
密植すると病気が出やすいです。
赤しその収穫
赤しその収穫は早くて6月からです。草丈が20~30㎝くらいで15枚以上の本葉が出てきたら収穫していきましょう。
葉の摘み取りは、下の方の葉から順に取っていくことがポイントです。下にある初期に生長した本葉は固くて味も良くありません。
新鮮で柔らかな上にある葉を収穫します。下の葉を摘み取ることでわき芽を増やし、収穫量が増えます。
下の写真は↓収穫期を迎えた赤しそです。
八尾青山町キッチンファームは、成長した株を根元から切り取って収穫しています。
株の下の方の育ちすぎて固くなってしまった葉は摘み取り処分します。
残りの柔らくて大きい葉だけを利用しています。
すぐに利用しない場合は、水気を含んだキッチンペーパーなどに包み、ビニール袋に入れて冷蔵庫で保存します。鮮度が落ちないうちに、早めに使い切ります。
秋になると「とう立ち」して穂が出現します。穂しそですね。穂しそはお刺身の「つま」と食べられます。
赤しその利用の仕方
赤しそは収穫の段階で名前が変わります。
芽しそ
種をまいてから本葉が1~2枚出たころは、芽しそといってお刺身のつまに使用できます。八尾市内で大手の農家が専門で栽培されています。
しそ、大葉
通常の青しそ葉の収穫は、本葉が10枚以上に成長したら下の葉から順次収穫していきます。
日光に当たりすぎると葉が固くなります。真夏は寒冷紗などのネットをしてしその葉を日差しから守ります。
刺身についている青しそは、赤紫蘇が変種してものです。しそといえば本来は赤しそを指すものでした。
「シソニン」というアントシアニンの一種の色素がこの赤紫の色味を出しています。
花穂
赤しそは短日植物のため、9月ころからとう立ちします。9月ころから収穫できる花穂は、刺身のつまとして食べられます。
しその実
種はしその実として醤油漬けにします。ご飯のおかずとして美味しくいただけます。
赤しその種は毎年購入する
赤しそは、種や苗を購入して毎年植えることが基本です。赤しそに限らず青しそも「こぼれ種」から芽を出し生長します。
しかし、こぼれ種で育った赤しそは固い、味や風味が良くない、葉が平らで縮みがないなど、食べてもおいしくありません。
青しそは葉に赤みを帯びてきます。先祖帰りをしているのでしょうか。
また、青しそと赤しそを同じ場所で栽培した場合、交雑して2つの種類が混ざったしそがでてくる場合があります。
せっかくこぼれ種で生長した赤しそですが、美味しい赤しそを育てるなら、毎年種や苗木を購入するところからはじめましょう。
下の写真はこぼれ種から発芽した芽です。いたるところから発芽してきます。
赤しその栽培方法 まとめ
栽培が簡単も楽で、病害虫の心配もそれほどない赤しそは、プランターなどの小さなスペースで沢山育てることができます。
育て方のコツとして
種まきは、日光を好むので砂で薄く覆う程度にする
元肥中心に施肥する
密植を避けできるだけ疎植にする
5節程度に成長したら5節目で摘心する
収穫の時下の葉は、固くなっているので捨てる
赤しそは、葉だけでなく穂、実、種、茎すべて食べることができます。収穫の最初から最後まで長期間楽しめる野菜です。赤しその生長時期に合わせて、ぜひ、美味しい赤しそを楽しんでください。